090506@nagano,japan
私が、あの、りんご農園を選んだのには理由があった。
WWOOFのサイトに載っていた写真に、どうしようもないジェラスと憧れを感じたからだ。おそらく私と同じ年頃のご夫婦と、かわいい子供が、りんご畑の真ん中で、大きな大きな溢れんばかりの笑顔で写っている写真・・・それに惹きつけられたのだ。私が選ぶことが無かった、幸せな若い家族の姿。私が選ぶことが無かった、カントリーサイドの生活。
くしくも。
りんご農園の奥様T美さんは、私と同い年だった。
T美さんが子供に授乳している姿は神々しく、いつも笑顔でいる姿を見るにつけ、これが本当の『幸せ』なのだろうな。。。やんちゃ盛りの子供達の泣き声や笑い声で溢れる家。たくさんの食器がならぶ食卓。どれもが眩しく、労働で疲れた頭で毎日ぼんやりとそんなことを考えていた。
そしてもうひとつの偶然は。
りんご農園でアルバイトをしているHさんも、私と同い年だった。
本業はイラストレーターである彼は、優しいオーラに満ちていた。周囲の人にほどよい気配りと優しさを常に保ち、東京での私の生活では、おそらく出会うことも無い青年。巡り巡って長野に住まい、昼は農園で働きつつ、大好きな絵を描いている。その絵というのが、彼らしいタッチの優しく暖かい絵だった。
T美さんの生活も、Hさんの生活も。
そのどちらも、もしかしたら、私が選んでいたかもしれない生活。
それを選ばなかったことに後悔はないけれど、なにかこう・・・心がざわざわせずにはいられない。本当の幸せというのは、沢山のお金でもなく、沢山の知人がいることでもなく、都心のキレイなオフィスで働くことでもなく。自分らしく、本当に大切な人に囲まれて、できることを無理なくする生活。それなんじゃないか?
『シンプルな生活』
それに憧れている今、私が歩まなかった二人の人生を垣間見ることができたのは、大きな収穫だったと思うのだ。WWOOFは農業を体験できることだけじゃなく、自分が歩まなかった人生に接することだったり、ちょっとした気づきを得れるそんなプログラムなんじゃないかって、超都心のビルの片隅で雨音を聴きながら、思う。
:)
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